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QNAP TS-453D導入レビュー

TS-453D――QNAPのNASだ。2020年5月に発表され、同じくQNAPのTS-453Beの後継機種にあたる。主な変更点はCPUの世代の更新と、メモリが標準搭載容量を2GBから4GBへ底上げされていることか。先日、ASUSTORのAS3104TのRAIDが崩壊し(別の記事で残したい)タイミングよくNASを新調しようと思っていたため、私としては珍しく発売とともに購入してみた。今回はメーカーのスペックリストに書いていないけれど本当は知りたいことにフォーカスを当ててレビュー未満の確認をしていこうと思う。

機種選定

まずNASを買い換えるにあたってスペックを考える。ASUSTOR AS3104T(以下、AS3104Tと略する)からの買い替えなので時間もある程度経っていることだし少しはスペックアップを図りたい。ちなみに、AS3104TのスペックはCeleron N3050にメモリは2GBの表面実装。そしてネットワークは1GbEが1ポートのみ。後にメーカー純正でUSB-Ethernetコンバーターが発売し2.5GbEをサポートしていたものの、終ぞ導入はしなかった。そしてそのままRAID崩壊なんてさせられたため、当然次は違うメーカーで……となる。早速大手であるSynology・NETGEAR・QNAPあたりで比較した。すると、NETGEARはスペックが低すぎて早々と落選していき、Synologyはミドルレンジ機種の10GbEへのアップグレードパスが狭いため消去法でQNAPに決定。検討当時の現行品であったTS-453Beを買おうと思っていたところ、TS-453Dが発表されたため、今回は発売日を待った格好になる。なお、本当はミドルレンジでは珍しい6ベイタイプのTS-653Dが欲しかったが、予算の都合でTS-453Dを購入することになった。

調べて思ったこととしては、ASUSTORは10GbEおよび2.5GbEの導入に積極的だが、Synologyはいまいちコンサバで拡張カードを挿せる機種も少なくガワやソフトウェアはかなりいいのにもったいないなという感想だ。

さて、そんな最終候補となったTS-453BeとTS-453Dのスペック差については下の表にて完結にまとめた。よく見てみると、意外な差があることに気づく。

機種名 TS-453D TS-453Be
CPU Celeron J4125 Celeron J3455
メモリ 4/8GB DDR4 2/4GB DDR3L
LAN 2.5GbE × 2 1GbE × 1
PCIe PCIe 2.0 x2 PCIe 2.0 x2
USBポート 3.0×2, 2.0×3 3.0×5
HDMI 2.0×1 1.4b×2
オーディオ なし Line-in × , Mic × 1

表を見てお察しの方も多いかと思うが、そう、TS-453Dは完全な上位互換ではないのだ。例えば、BeではUSB3.0が5ポートだが、DではUSB3.0が2ポートと2.0が3ポートへ。また、オーディオとして用意されていたステレオミニの端子がオミットされ、HDMI端子も1つ減っているのだ。おそらく、CPUのネイティブSATAポートが2ポートのため、PCIeのレーンを使って残りの2端子を実装している関係かとは思われる。内情は伺いしれないが、結果的にホームエンターテイメントサーバ寄りのBe、NASとしてブラッシュアップされたDという棲み分けだろうか。なお、TS-453Beの販売が終了していないようで、併売されているのもそう伺う一つの理由になろう。

開封の儀

前口上はこの辺にして、早速到着したパッケージを見てみよう。

簡素なパッケージ。QNAP取扱いの代理店はテックウィンド・ユニスター・フォースウィンドと複数あるが、ツクモで購入したところ代理店はユニスターだった。

本体はこんな感じでビニールに包まれている。右上の電源ボタンに右下のボタンはすぐ上部にあるUSBポートに刺したメモリーをコピーするボタンとのこと。使う予定はないかな……。

手ブレしていて申し訳ないが電源は3Pin入力のACアダプター。DELTA製で12.0Vの7.5Aで90W。実はこのACアダプターの仕様がAS3104Tと同じでびっくりした。最悪ACアダプターの破損時は流用できそうだ

日本では8GBモデルは流通していないようで、今回購入したものももちろん4GBのモデル。搭載されていたメモリはADATA製のDDR4-2400 SO-DIMM。なんの変哲もなく、またロットによって搭載されるメモリは変わるだろうが一応報告まで。

ネットワーク周り

実際のところ、ネットワーク周りの仕様が最も気になるところ。メーカーサイトには2.5GbE×2とサクっと記載されているが、どのような実装になっているのだろうか。

結論から言うと、TS-453Dの2.5GbEはRealtekのRTL8125を2チップ積んで実装しているようだ。イーサネットの設定の画面からそれがわかる。相性問題もあるかと思い、実はこの時点ではPCに2.5GbE以上のEthernetは用意していなかったため、同じRTL8125を積んでいる秋葉原でAREAのSD-PE25GLAN-1L Mr.Jackを購入し、直結。PC側のNICはジャンボフレーム9KBに設定。

QNAP側から見ても画面の通りしっかり2.5Gbpsでリンクしてくれた。なおNAS側のNICの設定は下記の通りで、ジャンボフレームは9000と表示される。おそらく9KBだと思われるが、正確な値じゃないので少しだけ不安になる。

ベンチマーク

というわけで、ベンチマークを実施する。

前提条件であるが、「7200rpm, NAS用HDD, 2台のRAID1」に対してベンチマークを実行。念の為、LANドライバーのバージョンを変えて二条件にて比較した。

(1)LANボードをプラグアンドプレイし自動インストールされたバージョン9.1.409.2015で実行した場合

(2)Realtekのサイトからダウンロードした10.42.526.2020で実行した場合

なんとびっくり4KiBのQ8T8 Readが半分以下、同じくQ32T1が30%ダウン。Q1T1のReadも軒並み遅くなった。一方で4KiBのQ8T8 Writeはダブルスコアで、Q1T1 Writeのスコアは1.5倍。なんともブレブレな結果に。

やはりというかなんというか、RAID1でベンチしても仕方ないという結果だろうか。シーケンシャルはかなり早いので意味が無いわけではないが……。

前回のRAID崩壊を経験してRAIDはバックアップではないと理解したはず。結局別のコールドバックアップも用意することにした。となると本来的にはRAID1+0にすべきなのかな、と勝手にごちて今回はここまで。ひとまずは2.5GbEでしばらくは満足できそうだ。

 

       

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